過去の逮捕歴や犯罪歴を削除したい!弁護士が対処方法を解説

ネット上に過去の逮捕歴や犯罪歴に関する記載が残っていると、さまざまな不利益を受けてしまうものです。

 

  • ネットニュースで逮捕歴が実名報道された
  • 個人のブログや運営サイトに逮捕に関する情報が投稿されている
  • ネット掲示板やSNSに犯罪歴に関する情報を投稿された

 

具体的な逮捕理由や犯罪の内容としては、以下のようなものがよくみられます。

  • 違法薬物の使用や売買
  • 強制わいせつなどの性犯罪や盗撮
  • 会社で横領事件を起こした
  • プライベートで暴行事件を起こした

 

ネット上に逮捕や犯罪に関する情報が残っていると、いつ誰に見られてどんな不利益を受けるかわかりません。早急に削除させる必要があります。

 

この記事ではネット上に過去の逮捕歴や犯罪歴が掲載されている場合の対処方法を弁護士が解説します。

 

1.ネット上での犯罪歴や逮捕例の書き込みを放置するデメリット

ネット上における犯罪歴や逮捕歴の情報を放置すると、以下のようなリスクやデメリットが発生します。

1-1.転載、拡散される

ネット上の情報は、コピーペーストなどの方法でどんどん拡散できてしまいます。

犯罪歴や逮捕歴に関する情報が2ちゃんねるや爆サイなどのネット掲示板、TwitterやフェイスブックなどのSNSへ投稿されて広まると、対象者の社会における信用が低下して、大きな不利益を受けるでしょう。

 

1-2.就職や転職が困難となる

ネット上に犯罪や逮捕に関する情報が残っていると、就職や転職が困難になる可能性もあります。

現代社会では多くの企業が人を採用するときに「実名検索」をするからです。

ネットニュースや掲示板などで前科情報が掲載されていたら、企業側は採用を差し控えようと考えるでしょう。

実名で犯罪歴や逮捕歴の投稿が行われていると、就職や転職が困難になる不利益が発生します。

1-3.結婚に不利になる

結婚の際にも犯罪や逮捕に関する情報が不利に働くケースが多々あります。

結婚前に相手やその親戚が実名検索をした結果、犯罪歴などが発覚する可能性があるためです。ネガティブな情報が出てきたために婚約が解消されるリスクも発生します。

1-4.人間関係に影響する

ネット上に犯罪歴や逮捕歴が残っていると、普段の人間関係にも悪影響を及ぼします。

親戚や友人から偏見をもってみられたり、職場での信用を失ったり、近所で噂されたりPTAなどで居心地が悪くなったりもするでしょう。

                                                                                                    

1-5.ネット上の情報は自然には消えない

ネット上に投稿された情報は、放っておいて自然に消えるものではありません。自ら積極的に削除請求を行って消去させる必要があります。

 

 

2.ネット上に逮捕・犯罪歴を書き込まれてしまった場合の対処方法

ネット上の書き込みに対しては、サイト運営者へ任意の削除を求める方法や法的措置により裁判所から削除を命じる決定を出してもらう方法など、いくつかの対処方法があります。

以下でそれぞれの対策の詳細をみてみましょう。

 

2-1.問い合わせフォームや報告フォームからの削除依頼

犯罪歴や逮捕歴が書き込まれているサイトやブログ、SNSなどの運営側へ削除依頼を行う方法です。

大手のネット掲示板やSNSなどでは専用の削除依頼フォームや報告用フォームが用意されているものです。まずはそういったものを利用して、ガイドライン違反や違法行為などを理由に削除請求してみましょう。

 

2-2.検索エンジン対策を行う

運営側で削除に応じてくれない場合には、検索エンジン対策を行うのも一手です。検索エンジン対策とは、対象サイトの表示順位を下げて人の目に触れないようにする方法です。

検索表示の圏外まで対象サイトの順位を下げれば、検索によって発見される可能性が大きく低下し、風評被害が発生する可能性が下がります。

 

ただし実名検索されると発見されるリスクがあり、100%確実に消去できる方法ではありません。

 

2-3.プロバイダ側へ送信防止措置を求める

サイト運営者に対する報告フォームや問い合わせフォームが用意されていない場合には、直接サイト運営者やプロバイダへ「送信防止措置」を申し入れましょう。

送信防止措置とは、プロバイダ責任制限法という法律によって、ネット投稿の被害者に認められる権利の一種です。権利侵害がある場合、被害者はプロバイダなどの通信会社へ該当情報の送信停止を求めることができます。

 

2-4.仮処分申立てを行う

サイト運営者やプロバイダが任意での情報削除に応じてくれない場合には、裁判所へ「仮処分」の申立てを行いましょう。審理によって仮処分が認められると、裁判所が削除を命じる決定を出してくれるので、ほぼ確実に該当の投稿を削除できます。

ただし、仮処分は必ず認められるというものではありません。法的に専門知識や裁判例を踏まえた対応ノウハウが必要となるので、弁護士に任せるのが得策です。

 

 

3.ネット上の逮捕・犯罪歴の削除依頼を弁護士に依頼すべき理由

ネット上で逮捕や犯罪歴が残っていて削除したい場合には、早めに弁護士へ依頼するのが得策です。以下で弁護士に依頼すべき理由をお伝えします。

3-1.適切な対応方法がわかる

ネット上の情報を削除する方法は、上記の通りいくつか存在します。どの方法が最適かは対象者の置かれた状況や投稿がなされているサイトの性質によっても変わってきます。弁護士を通さなければ、どの手続が適しているのか判断するのが難しいでしょう。弁護士のアドバイスがあれば、状況に応じた最適な対処方法を選択できます。

 

3-2.スピーディに対応できる

逮捕・犯罪歴に関する内容が書き込まれてしまった場合、早急な対応が必要です。放っておくと、どんどん情報が拡散されて取り返しがつかなくなるリスクがあるためです。

しかし、弁護士を通さない対応では、どうしても対応が後手に回ってしまうでしょう。

 

弁護士に相談すると、すぐにとるべき対応をとってもらえるので最短期間で該当の投稿を消去できる可能性が高まります。

スピーディに対応できるのは大きなメリットといえるでしょう。

 

3-3.法的措置もとれる

ネット上の犯罪や逮捕歴を消去するには、最終的には裁判所で仮処分をしなければなりません。自分・自社単独で仮処分を成功させるのは困難でしょう。

 

弁護士に依頼していれば、任意削除がなされない場合にスムーズに仮処分申立てへ移行し、対象投稿の削除に向けて、裁判所での審理にも効果的に対処できます。法的措置をとりやすい点も弁護士に依頼するメリットといえるでしょう。

 

山口の弁護士法人牛見総合法律事務所では、弁護士がネット誹謗中傷や風評被害の相談に親身になって対応しております。ネット上に犯罪歴や逮捕歴が残ってお困りの方は、お早めにご相談ください。